こんにちは。筆者のマニカです。
今回は公害防止管理者・大気第一種の科目の一つ、『ばいじん・粉じん特論』の問題を解く上で覚えておきたい公式をご紹介したいと思います。
重力集じん装置
(1) 100%分離限界粒子径 \( d_{p100} \)
$$d_{p100}=\sqrt\frac{18\mu Hu}{\rho_pgL}$$
ここで、\( \mu \):ガス粘度、\( H \):集じん装置の沈降室の高さ(垂直方向)、\( u \):気流の水平方向の速度、\( \rho_p \):粒子密度、\( g \):重力加速度、\( L \):沈降室の長さ(横方向)、を示しています。
100%分離限界粒子径に関する問題は平成25年、28年に出題されています。
遠心力集じん装置
(1) サイクロンの圧力損失係数\( F \)
$$F=k\left( \frac{bh}{{D_2}^2} \right) \left(\frac{D_1}{H_1 + H_2} \right)^{(1/2)}$$
ここで、\( bh \):入口管路の断面積、\( D_2 \):内筒半径、\( D_1 \):外筒半径、\( H_1 \):円筒部の高さ、\( H_2 \):円錐部の高さ、を示しています。
サイクロンの圧力損失係数に関する問題は平成25年、26年に出題されています。
(2) 遠心沈降速度の表現式
$$\frac{\rho_p{d_p}^2{v_\theta}^2}{18\mu R}$$
ここで、\( \rho_p \):粒子密度、\( d_p \):粒子径、\( v_\theta \):円周方向の粒子速度、\( \mu \):ガス粘度、\( R \):半径、を示しています。
遠心沈降速度の表現式に関する問題は平成24年、30年に出題されています。
電気集じん装置
(1) 帯電粒子の移動速度\( v_e \)を表す式
$$v_e=\frac{qE}{3\pi\mu d_p}C_m$$
ここで、\( q \):粒子帯電量、\( E \):電界強度、\( \mu \):ガスの粘度、\( d_p \):粒子径、\( C_m \):カニンガムの補正係数、を示しています。
帯電粒子の移動速度に関する問題は平成26年、29年に出題されています。
(2) ドイッチェの式
$$\eta=1 – \exp\left(- \frac{\omega_eA}{Q}\right)$$
ここで、\( \eta \):集じん率、\( \omega_e \):分離速度、\( A \):有効全集じん面積、\( Q \):処理ガス流量、を示しています。
ドイッチェの式に関する問題は平成25年、28年、29年に出題されています。
隔壁形式集じん装置
(1) ダスト層の圧力損失を示すコゼニー・カルマンの式
$$ΔP_d=\frac{180}{{d_{ps}}^2}\frac{(1-\eta)m_d\mu u}{\eta^3 \rho_p}$$
ここで、\( ΔP_d \):ダスト層の圧力損失、\( \eta \):ダスト層の空隙率、\( {d_{ps}} \):ダストの比表面積径、\( \rho_p \):ダスト密度、\( m_d \):ダスト負荷、\( \mu \):ガス粘度、\( u \):ろ過速度、を示しています。
ダスト層の圧力損失を示すコゼニー・カルマンの式に関する問題は、26年、27年、28年、29年、30年と5年連続!で出題されています。
おすすめの参考書
参考までに、私が資格の勉強でメインに使用した二冊をご紹介します。
1冊目は攻略問題集です。この問題集には過去5年間の試験に出た問題が全て掲載されています。解説をみてもどうしても分からない箇所やもっと理解を深めいたい箇所に関しては、2冊目の合格テキストを読んで、もう少し詳細を調べました(2冊目は教科書的な感じで使用。但し、過去問が1冊目と重複している所あり)。
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(※合格テキストは21年2月時点で2020年-2021年版までしか発売されていませんのでご注意下さい)
まとめ
今回は公害防止管理者・大気第一種の科目の一つ、『ばいじん・粉じん特論』の問題を解く上で覚えておきたい公式をご紹介させて頂きました。
本記事が公害防止管理者の試験を受ける方の参考に少しでもなれば嬉しいです。
今回は式のみを記述しましたが、式の考え方・覚え方や忘れた場合の導出方法などに関して時間をみつけてまた説明したいと思います。
今日はここまで。それでは~。
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