こんにちは。筆者のマニカです。
今回は一条工務店の太陽光発電を3年間(2017年~2019年)利用して実際に得られた『売電収入』と『発電量』についてまとめてみたいと思います。
太陽光の発電量と売電収入ってどんなもん? 実際どの程度儲かるの? って事で3年間住んで得られたデータをもとにご紹介したいと思います!
先に結論をいうと、2017年~2019年の3年間の売電収入と発電量は以下の表の通りです。
■売電収入(月平均・最大月・最小月)
売電収入 (余剰買取※1) | 月平均 | 最大 | 最小 |
2019年 | 24,286円 | 37,698円 (5月) | 13,184円 (12月) |
2018年 | 25,565円 | 35,251円 (8月) | 12,291円 (12月) |
2017年 | 24,147円 | 34,137円 (7月) | 14,088円 (1月) |
※1:我が家は余剰買取り制度なので、日中は太陽光で発電された電気を優先して使う為、発電した電気が全て売電にはなっていません。
※2:売電単価は2019年9月までは1kWh当り25.9円、2019年10月以降は1kWh当り26.4円です。
■売電量(月平均・最大月・最小月)
発電量 | 月平均 | 最大 | 最小 |
2019年 | 1046 kWh | 1571 kWh (5月) | 610 kWh (12月) |
2018年 | 1108 kWh | 1503 kWh (7月) | 594 kWh (12月) |
2017年 | 1050 kWh | 1429 kWh (6月) | 686 kWh (1月) |
それでは詳細についてご紹介していきたいと思います。
我が家の太陽光の基本スペックについて
我が家は3年前に一条工務店で建てましたが、その際に太陽光パネルも屋根全面に付けました。太陽光発電システムのスペックは以下の通りです。
・発電容量:10.25 kW
・製造メーカー:㈱日本産業 (一条工務店の関連会社)
・パネルタイプ:結晶系
・屋根方向:南東向き(真東から南に45°の向き)
・屋根傾斜:1.5寸 (2階建て)
・建築場所:三重県
・調査期間:2017年1月~2019年12月末までの3年間
・売電単価:1kw当たり24円+税金分 (2019年9月迄は25.9円、2019年10月以降は26.4円)
・売電方式:余剰買取(売電価格20年固定)
・電気契約プラン:中部電力 スマートライフプラン夜とく (ナイトタイム21時~7時)
3年間の発電量まとめ
3年間の発電量をまとめたものが下の表になります。
発電量 [kWh] | |||
年月 | 2019年 | 2018年 | 2017年 |
1月 | 717 | 786 | 686 |
2月 | 785 | 1009 | 899 |
3月 | 1166 | 1296 | 1192 |
4月 | 1356 | 1357 | 1220 |
5月 | 1571 | 1425 | 1390 |
6月 | 1252 | 1300 | 1429 |
7月 | 1039 | 1503 | 1288 |
8月 | 1281 | 1498 | 1233 |
9月 | 1088 | 766 | 1052 |
10月 | 807 | 966 | 635 |
11月 | 876 | 797 | 839 |
12月 | 610 | 594 | 738 |
合計 | 12548 kWh | 13296 kWh | 12600 kWh |
月平均 | 1046 kWh | 1108 kWh | 1050 kWh |
上記の表から分かるように、2017年~2019年の発電量の月平均は1100 kWhほどです。
3年間で大きな差はないように思えます。
表からだと月の発電量の推移が分かりづらいので、グラフにまとめたものが下の図になります。
このグラフから、3月~8月にかけて発電量は高い傾向で、逆に10月~2月にかけて発電量は低い傾向です。
日照時間と関係しているので当り前やん!っていうツッコミはおいといて、3年間ともおおよそ同様の傾向である事がわかります。
その中でも各年ごとに若干のバラツキがあるのは(例えば2019年7月の発電量は2018年、2017年の7月と比べて20~30%ほど低い)、晴れの日がどの程度あったかが関係しているのでは? 2019年の7月は梅雨が長かったのかな?
この辺の発電量のバラツキに関しては、後の章で日射量の調査結果を踏まえて、もう少し深堀りしてご説明していきたいと思います。
3年間の売電収入のまとめ
3年間の売電収入(全量&余剰分の2パターン)をまとめてものが下の表になります。
ちなみに冒頭でも説明しましたが、我が家は余剰買取制度を採用しています。
という訳で、表の『売電収入(全量)』は発電した電気を全て売った場合を想定した収入金額を、『売電収入(余剰分)』は実際に電力会社に電気を売った金額を表しています。
余剰分は家で日中使う電気に関して、太陽光で発電した電気を優先して使用し、余った電気を電力会社に売っている形になります。
2019年 | ||||
月 | 発電量 [kWh] | 売電量 [kWh] | 売電収入 (全量) | 売電収入 (余剰分) |
1月 | 717 | 566 | ¥18,587 | ¥14,668 |
2月 | 785 | 646 | ¥20,360 | ¥16,731 |
3月 | 1166 | 1025 | ¥30,227 | ¥26,568 |
4月 | 1356 | 1226 | ¥35,147 | ¥31,778 |
5月 | 1571 | 1454 | ¥40,729 | ¥37,698 |
6月 | 1252 | 1136 | ¥32,447 | ¥29,440 |
7月 | 1039 | 918 | ¥26,918 | ¥23,797 |
8月 | 1281 | 1178 | ¥33,191 | ¥30,536 |
9月 | 1088 | 1002 | ¥28,193 | ¥25,980 |
10月 | 807 | 748 | ¥21,305 | ¥19,758 |
11月 | 876 | 807 | ¥23,126 | ¥21,300 |
12月 | 610 | 499 | ¥16,104 | ¥13,184 |
合計 | 12548 | 11206 | ¥326,335 | ¥291,438 |
月平均 | 1046 | 934 | ¥27,195 | ¥24,286 |
2018年 | ||||
月 | 発電量 [kWh] | 売電量 [kWh] | 売電収入 (全量) | 売電収入 (余剰分) |
1月 | 786 | 622 | ¥20,367 | ¥16,125 |
2月 | 1009 | 829 | ¥26,146 | ¥21,485 |
3月 | 1296 | 1157 | ¥33,580 | ¥29,992 |
4月 | 1357 | 1251 | ¥35,185 | ¥32,434 |
5月 | 1425 | 1326 | ¥36,924 | ¥34,370 |
6月 | 1300 | 1190 | ¥33,689 | ¥30,845 |
7月 | 1503 | 1343 | ¥38,951 | ¥34,811 |
8月 | 1498 | 1360 | ¥38,823 | ¥35,251 |
9月 | 766 | 685 | ¥19,867 | ¥17,760 |
10月 | 966 | 886 | ¥25,048 | ¥22,973 |
11月 | 797 | 711 | ¥20,658 | ¥18,439 |
12月 | 594 | 474 | ¥15,388 | ¥12,291 |
合計 | 13296 | 11836 | ¥344,626 | ¥306,776 |
月平均 | 1108 | 986 | ¥28,719 | ¥25,565 |
2017年 | ||||
月 | 発電量 [kWh] | 売電量 [kWh] | 売電収入 (全量) | 売電収入 (余剰分) |
1月 | 686 | 544 | ¥17,786 | ¥14,088 |
2月 | 899 | 743 | ¥23,302 | ¥19,256 |
3月 | 1192 | 1039 | ¥30,891 | ¥26,923 |
4月 | 1220 | 1104 | ¥31,626 | ¥28,608 |
5月 | 1390 | 1275 | ¥36,019 | ¥33,051 |
6月 | 1429 | 1317 | ¥37,028 | ¥34,137 |
7月 | 1288 | 1147 | ¥33,397 | ¥29,730 |
8月 | 1233 | 1121 | ¥31,947 | ¥29,056 |
9月 | 1052 | 969 | ¥27,262 | ¥25,114 |
10月 | 635 | 568 | ¥16,463 | ¥14,733 |
11月 | 839 | 754 | ¥21,752 | ¥19,541 |
12月 | 738 | 599 | ¥19,129 | ¥15,526 |
合計 | 12600 | 11179 | ¥326,602 | ¥289,762 |
月平均 | 1050 | 932 | ¥27,217 | ¥24,147 |
冒頭の結論の表の所でも書きましたが、2017年~2019年の3年間の売電収入(余剰分)の月平均は24000円ほどです。
※売電収入は契約している電力会社の売電単価によって変わる為、あくまでご参考までに見て頂ければ幸いです。
逆に発電量は太陽光パネルの能力が劇的に変わらない限りは、おおよそ似たような傾向になると思うので参考になるかと思います。
発電量と日射量の関係 ~発電効率ってどんなもん?~
発電量・日射量・発電効率まとめ
上で3年間の発電量と売電収入についてご紹介しました、ここでは発電量と日射量の関係と発電効率についてまとめていきたいと思います。
下の表は3年間の発電量、全天日射量、発電効率を比較した表になります。
ちなみに、ここでいう発電効率は『発電効率=発電量÷全天日射量』と定義して計算したものです。
(※一般的に太陽電池で使われる発電効率とは考え方が異なります。あくまで本記事での考え方ですのでご了承下さいませ)
イメージとしては、『本記事での発電効率』=『1という光のエネルギーが照射された場合、どれだけの電気を発電できるか?』
この発電効率の数値が高いほうが、少ない太陽の光でもより多くの電気を発電してくれる事になります。
※スマホで閲覧されている方はスワイプすると表をスクロールできます。
発電量 [kWh] | 全天日射量 [MJ/㎡] ※1 | 発電効率 [kWh/MJ/㎡] | |||||||
月 | 2019年 | 2018年 | 2017年 | 2019年 | 2018年 | 2017年 | 2019年 | 2018年 | 2017年 |
1月 | 717 | 786 | 686 | 10.1 | 10.3 | 10.1 | 71.0 | 76.3 | 67.9 |
2月 | 785 | 1009 | 899 | 11.9 | 13.6 | 13.3 | 66.0 | 74.2 | 67.6 |
3月 | 1166 | 1296 | 1192 | 15.3 | 16.5 | 16.4 | 76.2 | 78.5 | 72.7 |
4月 | 1356 | 1357 | 1220 | 19.1 | 18.7 | 17.3 | 71.0 | 72.6 | 70.5 |
5月 | 1571 | 1425 | 1390 | 22.1 | 19.3 | 20.2 | 71.1 | 73.8 | 68.8 |
6月 | 1252 | 1300 | 1429 | 18.2 | 18.8 | 21.0 | 68.8 | 69.1 | 68.0 |
7月 | 1039 | 1503 | 1288 | 14.4 | 22.0 | 18.4 | 72.1 | 68.3 | 70.0 |
8月 | 1281 | 1498 | 1233 | 18.6 | 19.3 | 16.9 | 68.8 | 77.6 | 72.9 |
9月 | 1088 | 766 | 1052 | 15.8 | 11.4 | 15.6 | 68.8 | 67.2 | 67.4 |
10月 | 807 | 966 | 635 | 11.1 | 12.6 | 9.0 | 72.7 | 76.7 | 70.6 |
11月 | 876 | 797 | 839 | 11.4 | 10.2 | 9.2 | 76.8 | 78.1 | 91.2 |
12月 | 610 | 594 | 738 | 7.9 | 7.4 | 8.8 | 77.2 | 80.2 | 83.9 |
平均 | 1046 | 1108 | 1050 | 14.7 | 15.0 | 14.7 | 71.7 | 74.4 | 72.6 |
※1:全天日射量のデータは気象庁ホームページに記載されているものを引用し、データは最も近い地点の愛知県・名古屋市の数値を使用しています。
上の表から言える事として、発電量と全天日射量には相関がありそうという事です。
実際、3年間ともに最も発電量が高い月=最も日射量が多い月となっています(青字の月)。
逆に面白い事に発電効率は11月~12月の冬場が高い傾向である事が分かります。
発電量と日射量の関係
さきほど発電量と全天日射量に相関がありそうといいましたが、その根拠となるのが下のグラフになります。
縦軸は発電量を、横軸は日射量を示しています。
このグラフをみると、プロットした点はある程度きれいに直線にのってくる事が分かります(強い相関あり)。
冬場の発電効率が高い理由について調査
上のグラフで発電量と日射量には相関がある事がわかりましたが、発電効率は日射量や発電量と相関があまりないように見えます。
発電効率は太陽のエネルギーをどれだけ効率よく電気に変換できるかという事です。
その際、電気が作られて売電されるまでのプロセスの中で、熱の影響があるとせっかく作られた電気が効率よく運ばれないのでは?と思います。例えば電気を運ぶ導線はその温度が高いほど抵抗が増して、損失が増えてしまいます
小難しい事をいうと、導線の電気抵抗は温度依存性があります。
この他にも発電した直流の電気を家庭で使用できる交流に変換するパワコンであったり、太陽光パネル自体などなど、システムに関係する色々な部品が温度の影響を受けるのでは?と考えられます。
という事で各月の気温と発電効率の相関を調べてみましょう!
下の表は2017年~2019年の各月の最高平均気温になります。日射量同様にデータは気象庁のホームページから引用しています。
最高平均気温 | |||
月 | 2019年 | 2018年 | 2017年 |
1月 | 4.6℃ | 3.3℃ | 4.1℃ |
2月 | 6.4℃ | 4.0℃ | 4.5℃ |
3月 | 9.1℃ | 10.0℃ | 7.7℃ |
4月 | 13.0℃ | 15.2℃ | 13.6℃ |
5月 | 18.8℃ | 18.3℃ | 19.0℃ |
6月 | 21.9℃ | 22.0℃ | 21.0℃ |
7月 | 24.7℃ | 27.7℃ | 26.7℃ |
8月 | 27.4℃ | 28.0℃ | 26.9℃ |
9月 | 25.2℃ | 22.7℃ | 22.4℃ |
10月 | 19.3℃ | 17.5℃ | 17.1℃ |
11月 | 12.6℃ | 12.9℃ | 10.6℃ |
12月 | 7.9℃ | 7.4℃ | 5.2℃ |
平均 | 15.9℃ | 15.8℃ | 14.9℃ |
表だとよくわからないので、下の図のように縦軸に各月の発電効率を、横軸に各月の平均気温を持ってきてデータをプロットしてみました。
上のグラフをみると、なんとな~くですが、温度が低い方がが発電効率が高い傾向のように見えます(って思うのは私だけ?)。赤線がそれ。
少し気になるのは平均気温が25℃を下限にして、それよりも温度が高いと少し効率が上がっているのがなぜ?って感じです。
気温はあくまで月の平均気温なので、必ずしも実際に発電される際の温度ではないので注意が必要ですが、、、、。
ちなみに2019年の発電効率が18年、17年と比較して低いのは太陽光パネルが少しづつ劣化しているせい!?ってビビッていますが、これは今後も継続してみていく必要がありそうです。
まとめ
という訳で、今回は一条工務店の太陽光発電を3年間(2017年~2019年)利用して実際に得られた『売電収入』と『発電量』についてまとめてご紹介させて頂きました。
いろいろ考察してみてクドイ部分も多々あったかと思いますが、今回の記事が太陽光発電に興味のある方に少しでも参考になれば幸いです。
以上、今日はここまで。それでは~。
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